takuta のすべての投稿

バイク、ラジコン飛行機、サンゴと海水魚の飼育、iPhoneなどのデジモノ……などの趣味誌を作ってきた編集者・村上タクタのブログです。ただし、このブログは個人的なもので、記載されている意見は個人の意見であり、所属する会社・団体とは関係ありません。文責はタクタ個人に属します。
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サモア戦。朝から、山本幸喜らメンバー入り出来なかった選手の投稿に涙腺崩壊【RWC2019】

いよいよ、ラグビーワールドカップ第3戦、日本代表vsサモア戦の朝。寝ぼけた頭で、Twitterを見てたらいきなり涙腺崩壊。

山本幸喜選手は、ギリギリで日本代表の選に漏れた選手。

直前の合宿も一緒にやってきて41人から、31人の絞られた時に選に漏れた。

自分の悔しさを横に置いて、日本代表を応援しようと、日本代表の応援歌『ビクトリーロード』を作った。

そのtweetを、次々と日本代表候補だった選手がRTしている。

今回の日本代表は、サンウルブズ、NDS含めて、100人以上の広大なスコッドから絞り込んで、31人になったし、グランドに立つのは15人。ふと思い出すだけでも、布巻峻介、山下裕史、日野剛志、庭井祐輔、真壁伸弥、ラボーニ・ウォーレン・ボスアヤコ、梶村祐介、立川理道、野口竜司、山田章仁、藤田慶和……など、絶対に選ばれてもおかしくない選手なのに、最後のスコッドに入れなかった選手を思い出す。

彼らは、今、どんな思いで、日本代表の躍進を見ているのか。

そんな、選手が自分の悔しさを飲み込んで『豊田スタジアムで一緒に歌いましょう! 応援しましょう!』って言ってくれているかと思うと、きっとスタジアムで泣いてしまって歌えない(泣)

「サモア戦は勝つでしょ」みたいな楽観報道も多いけど、日本サモアの対戦成績は15戦11敗。決して、楽な相手ではない。

でも、山本幸喜らの想いを背負って、リーチ達がグランドに立ってるかと思うと、「負けるわけがない!」とも思う。

さぁ、豊田スタジアムに行こう。

山本幸喜選手達が作った「ビクトリーロード」を歌おう。

声を枯らして応援しよう。

(村上タクタ)

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最強アイルランドに勝ったが、スコットランドに勝たないと決勝リーグ進出は難しい!【RWC2019】

今のところベストなシナリオだが

アイルランド戦の勝利に日本中が沸き立ったが、では、日本は決勝リーグに進めるのか? 考えてみよう。

まず、前提として、サモアだって強いし、スコットランドも格上だ。全然勝てる保証なんてない。

ただ、戦前の予想として、ロシア、サモアに勝ち、アイルランドには負け、最後スコットランドになんとか勝って決勝リーグに進むのが日本の目標……と思っていた人が多いと思う。

が、最後に負けられない戦いが来ると選手も追いつめられるし、プレッシャーがかかる。アイルランドに全力をぶつけて勝利した……というのは、本当にベストなシナリオだといえるだろう。

スコットランドに勝てば何も問題はないのだが

予想するとすれば、サモアにはまず必勝という前提で話を進めるしかない。油断は大敵だが。

その上で、スコットランドに勝てば、満額回答。1位で決勝リーグに進める。

スコットランドに負けると、話はややこしくなる。プールAでは、アイルランド、スコットランド、日本が1敗で並ぶ。となると、またしてもボーナスポイント(BP)が問題になってくる。

現時点でアイルランドはBP2、サモアとロシアに4トライ以上取れば、BP4が取れる(つまり日本、アイルランド戦で最後にボールを蹴り出した判断は正解だったということだ)。1位通過の可能性が一番高い。

日本は、アイルランド戦ではBPを取り損なっているし(4トライしてない)、サモア戦で取るとしても、スコットランド戦で(負けるということは)取れないとしたら、2ポイント。僅差で負けたら3ポイント(4トライ取って負けるという可能性もなくはないが)。

スコットランドは、まだサモアとロシアの戦いを残してるので、ここでそれぞれBPを取るとすれば2ポイント。

スコットランドに負けると急に分が悪くなる

他にアップセットが起こらず、日本とスコットランドが、ロシア、サモアにそれぞれBPを取ったという前提で考えよう。

スコットランド戦に負けた場合、スコットランドに4トライ以上取らせずに、日本の敗北が7点差未満であれば、日本が決勝リーグに行けるが、それ以外の条件では決勝リーグにコマを進めるのはスコットランドになってしまう。

BPが同点の場合、直接対決の勝者が決勝リーグにコマを進めるというルールがあるからだ。

3勝して決勝に進めない2015の再現だけは避けたい

スコットランド戦、まず日本は負けないこと。そして、負ける場合には僅差(7点差未満)の戦いに持ち込むこと、4トライ以上を取らせないこと……その戦いのBP争いに、勝利すること(同点ではダメ)が重要になる。

まさか、2大会連続で3勝したのに決勝リーグに進めない……なんていう悪夢はないとは思うが、相手はあのスコットランド。本当に油断はできない。

しかし、まずその前にサモア戦に4トライ以上取って勝利することが大前提。ここが、台風で非開催(となると、両者2ポイントずつ)なんてことになると、目も当てられない。

最強アイルランドに勝っても、まだまだ油断できない日本のベスト8進出なのである。

(村上タクタ)

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現時点でのアップセットはたったの2戦【RWC2019】

いかに、ラグビーではアップセットが起こらないか

『日本、アイルランド戦に勝利!』のニュースの興奮が冷めないが、開幕から9日経った現時点(9月29日夕方)での状況を整理してみよう。

現在まで行われたのは、予選プール40戦のうち16戦。

そのうち、アップセットが起ったのはたったの2戦。これだけ、激戦、盛り上がる戦いが続いているというのにだ。

いかに、ラグビーという競技で、アップセットが起こりいくいかを物語っている。

その2戦中1戦は、もちろんアイルランドを倒した日本。ランキング2位のアイルランドを10位の日本が倒した。これほどのアップセットは、ワールドカップではまず起こらないといっていい。

ちなみに、2015年の南アフリカを日本が倒した時のランキングはそれぞれ3位と13位。しかし、あの時は、南アは32年間で1勝しか挙げていない日本を明らかに甘くみて、メンバーを落として来ていたし、油断があった。今回は油断のないフルメンバーのアイルランドを力でねじ伏せたのだから、『ブライトンの奇跡』より『シズオカの衝撃』の方が、驚きだといっていい。

もうひとつのアップセットは、釜石の鵜住居でウルグアイがフィジーを破った。戦い。フィジカルで優位なフィジーを、綿密に用意してきた無名国のウルグアイが破った戦いだった。

「特別な場所で、特別な出来事が起こりました」という藤島大さんのコメントが、深く染み入った戦いだった。

起こりそうで、起こらなかったアップセット

これら2戦は大きくランキングの離れた国同士のビッグアップセットだったが、逆にフランスvsアルゼンチンについては、ジャガーズでスーパーラグビーに参戦し、世界ランキング以上の実力を持つアルゼンチンが勝つ可能性が高いのではないかと思っていたが、逆転に次ぐ逆転の末、フランスが23-21で勝利を収めた。

決勝リーグに残る8チーム、異変が起こすとしたら、アルゼンチンかと思ったが、現時点では日本が意見を起す可能性の方が高そうだ。

……などと、書いている現時点でも、ウェールズをオーストラリアが猛追している(67分時点で26-25)。これも実力伯仲ではあるが、オーストラリアが勝てばアップセット。

ワールドカップはまだまだ面白そうだ。

※ワールドラグビーランキングは、開幕してからも刻一刻と変わっているが、本記事では9月4日時点でのものに基づいて執筆した。

(村上タクタ)

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2年前、日本代表のキック戦術を酷評したのは僕らだった【RWC2019】

2015の戦術『継続』こそが、評価されていた

4年前の南ア戦以降、急に熱心にラグビー観戦しはじめたニワカだが、そういえば、「どこのメディアも書いてくれないな」とい思うことがあるので書いておく。

2015のエディージャパンは、ひたすら継続するラグビーを旨としていた。

これまでの日本代表にないほど、フィジカルを鍛え、スクラムサイドを突き、バックスに回し、延々とフェイズを重ねて、相手のほころびを待つ。

巨大な相手に複数でアタックし、それでも数的優位を保つために、モールやラックに長いせずに素早く起き上がる。タックルして、そのまま回転して起き上がり、ポジションに戻る。そんな、日本人、日本チームに可能な、素早さと根性を磨き上げた戦術だった。

テレビで繰り返し放映させる、南ア戦の五郎丸や、カーン・ヘスケスのトライシーンも、そんな情景のはずだ。

僕らはみんな「蹴るな!」と言った

現監督のジェイミー・ジョセフが日本監督のヘッドコーチになった時、正直、前職のエディさんほど、明確なコンセプトを感じなかった。こんな監督で2019年のワールドカップは大丈夫なんだろうか? と思った。

2017年の日本代表と、サンウルブズは、急にキック戦術を取り入れた。

スタンドオフのが敵ラインの後ろ側にキックをするのだが、多くの場合敵ボールになって、逆襲を受け、逆にこちらのラインを突破され、トライされる結果になった。

そりゃもう散々だった。

僕をはじめ、多くのファンは「蹴るな!」と思った。

ボールを蹴って、マイボールを失い、トライされて負け続けるサンウルブズの作戦を疑問に思ったし、TwitterにはJJ(ジェイミー・ジョセフ)の戦術に対する罵詈雑言が並んだ。

「日本の性質を活かすには、フェイズを継続する、ボールを放さないラグビーの方がいい!」「キックして、敵にボールを渡してどうする!」との意見に、JJは「フェイズを重ねるだけでは、強豪国に力負けしてしまう。キックを使えねばならない」とかたくなだった。

しかし、サンウルブズの敗北は続いた。サンウルブズと日本代表の2枚看板も上手くいっていないように思えたし、ついには、弱かったことと、経済的メリットを与えられなかったことで、サンウルブズはスーパーラグビーを放逐されるに至った。

大勢の日本代表候補から絞り込まれていった

それが、いつの間にか局面が変わっていた。

サンウルブズと、NDS(日本・デベロップメント・スッコド)という100人近い広大な日本代表候補を鍛え、徐々にメンバーを絞って行った。

継続する2015の作戦と違うわけだから、違う選手が選ばれる。「なぜ、山田を外すのか!」に代表される、ベテラン選手を擁護する意見がまたTwitterにあふれた。

しかし、JJは、「キックを含む戦術」を遂行できるメンバーを主眼に置いたセレクトを行った。また、4試合をスコッド内で遂行しなければならないということで複数のポジションでプレイできる選手を選んだ。ロック、フランカー、8を担当できる姫野、フランカーとプロップが担当できる中島イシレリ、ウイングとフルバックの松島、スタンドオフ、CTB、フルバックの松田などがその代表だろう。そういえば、フランカーとセンターを兼務可能だったラボーニ・ウォーレン・ボスアヤコが間に合わなかったのは実に惜しかった。

フィジカルに長けたアイルランドのアタックを止めるべく選ばれたような、メンバーチョイスを考えると、ボニーがいればきっとセンターで活躍してくれただろうにと実に残念だ。

ついに、キック戦術が花開く

話が逸れた。

スコッドが、41人に絞られた頃には、信じられないことにキック戦略は実に上手く作用するようになっていた。

できるだけ深く蹴り敵を大きく下がらせるキック、ラインの背後に落としアンストラクチャーを作るキック、ハイパントでラファエレや松島などフィジカルに長けた選手に競られるキック、そして田村の天才的なコントロールが可能にする、レメキや福岡に対するキックパス、流が得意とするスクラムハーフからのボックスキック。

フィジー、トンガ、アメリカ代表と戦ったパシフィックネーションズカップでは、キック戦術は見事に花開いていた。(その後の南ア戦は敗北したが、強豪向けのサインプレーはバレないように禁じ手になっていただろうから、それは仕方がない面もある)

思えば、4年前の戦術ではアイルランドに勝つのは文字通り不可能だったと思う。しかし、今の戦術では可能性は高くはないが、あると思う。10%か、20%か、決して楽観できないのは確かだが、全般にフィジカルに長けた選手が揃えられてるし、ディフェンス時にアイルランドの縦突破をしっかり止めて、攻撃時に田村にキックをする余裕さえ与えられれば。

何が言いたかったかというと、2~3年前、キック戦術を批判して悪かった。田村のキックセンス、蹴り分けられるキックの着地点に入れるバックス、すぐにフォローに入れるフォワード、それを80分間続けられる体力をもって、日本代表の新たな戦術は、2015の『継続』よりはるかに強力になっていると思う。

28日土曜日。3年間かけて花開いたキック戦術で、『エコパの奇跡』が見たい。

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自動運転の不思議。絶対無理じゃね?

クルマの運転とはコミュニケーションだ

タクタです。

テクノロジー大好きであると同時に、バイクやクルマも大好きな私ですが、自動運転に対してはあまり肯定的ではありません。

ひとつには、運転が好きだから、別に機械にやってもらわなくてもいいやって思うから。もうひとつは、バイクやクルマの運転って、コミュニケーションだと思うから、道路に意志のない『自動運転車』が走っているのは気持ち悪いから。

高速道路を運転している時だって、「あのクルマは急いでいるから次に先行車を抜く」「あのクルマは車線の少し左寄りだから、次のPAに入るな」「後ろの子供が騒いでいるから、このクルマは周囲に神経がいっていない」……と、いろんなクルマの気持ちを読みながら、クルマを操作するのが運転だと思うから、そこに存在する自動運転車は異物だと思うのだ。

レベル4で事故が起こると、誰が責任を取るのか?

それはそうと、自動運転について、不思議でならないことがある。

現在、導入されるとかされないとか言ってるレベル3までは事故が起こった場合、運転者が責任を取ることになっているハズだ。それはABSの動作が不十分でぶつかっても、アイサイトの効能が不十分で事故を起しても、運転者が責任を取るのと基本的には同じだ。

一方、多くの人がイメージする自動運転である『レベル4』になると、ほとんどすべての動作をクルマが行う。ことになる。

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私はテクノロジーを信奉するから、将来的には高速道路であれ、一般道であれ、レベル4の自動運転は可能になると思う。

が、その場合、事故を起したら、人が死んだら、誰が責任を取るのだろう?

動き出した瞬間から、人を殺す可能性があるという覚悟で

僕は、クルマ(やバイク)を運転するというのは、事故を起したら、人を殺したら責任を取る……というということだと思っている。

リビング寝っ転がっている時に人を殺すことはないけど、エンジンをかけて走り出した瞬間から、ひとを死なせる可能性が発生する。そう思って、いつも運転している(逆にそうじゃないという人がいたら、すぐにクルマの運転を辞めて欲しい)。

20代に、アメリカの荒野でバイクに乗ってる時、飛び出した鹿にぶつかって転んだことがあるのだが、ほぼ0距離で飛び出されると、どんなに瞬時に反応しようと激突してしまう距離がある。

これは機械でも同じで、物陰とかもすべてスキャンする技術でもない限り、飛び出す人、横の車線から唐突に入ってくるクルマを避けることはできない。

寝ていた人か? クルマを作ったメーカーか?

運転とは、こうした時にも『責任を取る覚悟』だと思っているのだが、レベル4の自動運転だと、誰が責任を取るのだろう?

「運転操作をしなくていい」と言われて、惰眠をむさぼったり、同乗者とミーティングしたり、スマホをいじったりしていた運転手なのだろうか? 寝ていたのに、目が覚めたら「あなたは人をひき殺しました」と言われて納得できるだろうか?

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では自動運転の仕組みを作った自動車メーカーなのだろうか? となると、トヨタや日産レベルの大会社になると、1年で何十人、何百人という人をひき殺した……という裁判を抱えることになるだろう。

経済的な問題だけでいえば、賠償金が1人1億として、100人で100億の支出……というように予算に組み込むことはできるかもしれないが、自動車メーカー=何百人の人を殺した原告……という状態が、世間的に許されるとは思えない。

誰が責を負うのか?

誰かの子供がひき殺されて、運転手は自動運転に任せて寝ていたらから、私のせいではないと言い、メーカーは我々のせいではない……と、言うなんていう状態が許されるとは思わない。

では、誰が責任を取るのだろうか? 技術的に自動運転が可能かどうかというより、この『誰が責を負うのか』という問題が一番大切だと思う。

私は、誰が責任を負うのか、不明確なままの自動運転車に街中を走って欲しくはない。

※写真はテスラは外村さんに撮らせてもらったもの。車庫入れのシーンは日産のプロパイロットパーキングを体験した時のもの。

(村上タクタ)

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サンウルブズは、最初から孤独な狼だったのか?

サンウルブズ、スーパーラグビーから除外!!

先日発表された、日本のスーパーラグビーチーム『サンウルブズ』が、SANZAARによって2021年以降の、スーパーラグビーから除外されたという知らせに落胆している。

実はスポーツチームのファンになって、特定のプロスポーツチームを応援するのというのは初めての経験だったので、すごく残念に思っている。

初年度の堀江、稲垣、カーク、田村、立川、山田らの活躍を皮切りに、福岡堅樹、ジャバ・ブレグバゼ、ヴィンピー・ファンデルバルト、ラーボニ・ウォーレン・ボスアヤコ、ツイ・ヘンドリック、リーチ、流、内田、田中、茂野、松田力也、ヘイデン・パーカー、マイケル・リトル、ホセア・サウマキ、ファンデンフィーファー、最近では姫野やリーチ、カラ・プライアー、ベン・ガンター、レレイ・マフィ、シェーン・ゲイツ……など、大勢のプレイヤーの活躍もあって、とても楽しみなチームになってきていた。

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もちろん、勝ちはまだまだ少ない。しかし確実に強くなってきていた。

にも関わらず、たった5年で撤退。無念でならなない。

SANSAARの南アに追い出された……なのか?

撤退の理由としては、一般的にはSANSAARが、商業的に上手く行っておらず、現在の15チームでカンファレンス制にするよりも、14チーム制にして総当たり戦にしたということになり、1チーム減らすのにサンウルブズを除外しようということになっている。

SANSAARの中でもオーストラリアは支持、ニュードジーランドは中立だったが、遠征費用などがかさむ南アフリカがサンウルブズの排除に動いたようだ。

もともと、南半球の南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチンのスポーツリーグにそれほど潤沢に資金があるわけではなく、日本、そしてアジアンマネーに期待感があって、サンウルブズの参加を許したという面もあったから、その資金的な流入も少なかったのだろう。

そういうことを考えると、たぶん『勝てない』という事情はそれほど問題ではないと思う。特に昨年、そして今年のサンウルブズは、それほど圧倒的に『弱小チーム』でもない。

『日本人が少ない』という批判も国内にはあったが、島国で割と単一民族をありがたがる日本と違い、南半球の国々は多種多様な民族で構成されており、彼らがそこをあまり問題にするということはないだろう。

一番の問題は、日本とアジアでラグビーブームを起し、スーパーラグビーに大きな資金流入を起すということができなかったことにある……と思っていいと思う。

ただ、このあたりの情報を客観的に出してくれている日経の谷口さんの記事を読むと、南アフリカばかりが悪いのかどうかは微妙な感じがしてくる。

会見の動画を見ても、坂本専務理事の答弁は「『SANZAAR』が無理難題を押し付けて来た……」という風に聞こえるが、そもそも日本ラグビー協会側が『2019年ワールドカップに向けての強化の一施策』以上のプランを持って考えていたのか疑わしい。

増してや日経の谷口さんが書いているように、そもそもラグビー協会の権力者である森喜朗氏がスーパーラグビーへの反感を広言しており、日本ラグビー協会が撤退を前提にしていたのなら、この結果は無理もないとしかいえない。

日本は1年2カ月前に、南アフリカに泥をかけていた

さらに、谷口氏が昨年1月(つまり、1年2カ月も前!)に書いているこの記事では、日本の国際戦略自体がちぐはくであることが明らかにされている。

2019ワールドカップ決定の時の義理を果たすために、2023年ワールドカップ開催地決定の時の票を2票ともフランスに入れており、スーパーラグビーで一緒にやっているはずの南アフリカの顔に泥を塗っているというのだ。

これはでは、南アフリカが怒るのも無理はない。

誰が『サンウルブズの中心人物』だったのだろう?

しかし、思い返してみれば、本当に『誰がサンウルブズの支持者』だったのだろう?

ラグビーに関しては私は本当にただのファンに過ぎないし、どこかに取材したわけではないので、ただのブロガーの私見に過ぎないのだが、今、本当にそのあたりが疑問になってきた。

3年前に、サンウルブズスタートの時を支えたのは、堀江にカーク、そして、稲垣や木津、大野、真壁、田村や立川、山田といった選手たちだった。

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その初代サンウルブズメンバーで、現時点でピッチに立っている選手は多くない。もちろん、ワールドカップトレーニングスコッドの方に参加しているメンバーが多いのもたしかだが、『ミスターサンウルブズって誰?』って言われると、ちょっと首をかしげてしまうのも確かだ。まだ、たった3年と少ししか活動していないチームなのに。

チームの責任者だって、1年目はマーク・ハメット氏、2年目はフィロ・ティアティア氏、3年目はジェイミー・ジョセフ氏、4年目はトニー・ブラウン氏(しかも、日本代表のアタックコーチも兼任なので、たまにいなくなる)とコロコロ変わる。シロウト考えかもしれないが、これで一貫したチーム強化なんてできるんだろうか?

端から見ている感じではジャパンエスアールの渡瀬代表理事だけは、常にサンウルブズを背負って立ち、戦ってくれているように見える。ヒトコムや、三菱地所、三菱銀行、三菱自動車などは(どのぐらいの金額分担なのかは分からないけど)よくもスポンサードし続けてくれたものだと思う。

もしかして、サンウルブズはJRFUの鬼子だったのか?

で、本当にシロウトとしての疑問なのだが、誰がサンウルブズとして戦ったのだろう?

考えてみたら、日本のトップリーグチームにとって、本当はサンウルブズは邪魔な存在ではなかったのだろうか?

両方に参戦している選手のサラリーや、社会的な保証は、どちらのチームからどのぐらい出ていたのだろう?

2015年時点での五郎丸のサラリーが、年間で700万円だったと聞く。彼ほどのトップ選手でさえその金額ということは、他のトップリーグ選手のサラリーだって、それを大きく超えるものではないだろう? では、サンウルブズは参加選手にどのぐらいのサラリーを払っていたのか?

トップリーグのチームにとっては、ギャランティを払っている選手を、メンテナンスしたいシーズンオフに連れていってしまう厄介な集団と思われてはいなかったのだろうか? さらに怪我でもされた日にはたまったものではない。選手の日常のトレーニングにもお金はかかる、その大半を所属トップリーグチームが支払っていたのではないか?

また、スーパーラグビーが来て、サンウルブズがいれば、トップリーグは『トップ』のリーグではなく、格下の扱いになってしまう。それで不利益を被る人はいなかったのだろうか?

たとえば、たとえばトップリーグチームからの具体的なスポンサードがサンウルブズになくても、選手たちを貸してくれているトップリーグ16チームもマークをジャージに入れるとかして、その支持を得てることを表明することはできなかったのだろうか?

そう考えてみると、実は最初からサンウルブズはとても孤独な狼だったことに気付かされる。

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トップリーグの16企業さえ味方につけられなければ、前述のように、日本企業やアジアの企業のスポンサーフィーをスーパーラグビーに向けることなどできるハズもない。

取材できる立場にはないので、ただの印象論でしかないが、このあたり本当はどうだったのだろう?  ラグビーメディアの方々にはぜひ取材していただきたい所存。

もう、今さら、いろんな不和を掻き出してもしょうがないのかもしれないが、2019ワールドカップ後、2020サンウルブズ後、どうなるかを考えると、ラグビーメディア諸兄には、ぜひそのあたりを取材していただきたいです!

大好きなサンウルブズを最後まで応援しよう!

僕は2015年以降のにわかラグビーファンだ。

でも、『お国のため』という看板を背負う日本代表ではなく、『企業のため』という看板を背負うトップリーグチームではなく、ただ、ファンのため『サンウルブズ』というチームのために集まる、人種を問わずスクラムを組んで戦う狼たちの大ファンになった。

ライン際を駆け抜ける福岡堅樹に、クルリと回ってトライラインに飛び込む山田章仁に、負傷を押して仲間を鼓舞するカークに、パワーとスピードで大和魂を体現するマイケル・リトルに、ファンデンヒーファーに心躍った。

このチームをあと2シーズンしか応援できないことが残念でならない。

他のリーグへの参戦も検討されるというが、この足下の問題が片付かない限り、どこに行っても孤独な戦いを強いられる気がする。

ファンとしては何らかのカタチで継続されることはもちろん望む。でも、JRFUなり、どこかの組織なりにしっかりと責任を持ってばっくアップして欲しい。

とにもかくにも、あと、2シーズン、サンウルブズは戦い続ける。

その2年で、SANSAARがサンウルブズを排除したことを後悔するような、爪痕を、牙の跡を戦跡として残して欲しいし、僕らファンも最後の最後まで、応援し続けたい。

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あの狼の遠吠えを、歓喜の声を、僕らは忘れない。

追記:向風見也さんが、全文書き起こして下さってます。やっぱり、全文見るとちょっと印象が違う。どうだったんだろう……いろいろ知りたい。

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結石闘病録・その4(2019年1月30日編)『激痛、再来』

結石闘病録シリーズ、最新作。

結石の痛みは酷いが、対応が不可能なのと、通り過ぎたら忘れてしまうというのが難儀だ。

最初の時は、何の痛みか分からず、恐怖感があったが、結石だと分かればガマンするしかない。

『死に至る病』でないせいか、どうも病院のお医者さんも真剣さが足りないような気がする(笑)とどのつまり急いだって、対処のしようがないのだ。

激痛、再来

1月30日。結石と遭遇してから、1カ月が経った。

以来、まったく痛みがないから、もう石は流れたんだと思っていた。

腎臓から、膀胱への管にある間は痛いが、その先、つまり膀胱に行ってしまえば、4mmの小さな石だと痛くないというか気付かないようだった。

が、そんなに甘いものではなかった。

締切で忙しくて、深夜まで仕事をしていた。

もう、集中して原稿を書かないといけないフェイズなので、翌日は自宅作業にする気になっていた。

が、この日のウチに会社で仕上げていかなきゃ行けない部分を書いているウチに腰が痛くなってきた。

腰痛だ。腰を伸ばしたりしながら、原稿を書き続ける。

いや、これ、『ヤバい、ヤツやん』。

どうも、結石の痛みが帰ってきた気がする。

でも、あと、2晩で30ページぐらい書かないといけない。自分が取材してたり、自分の知識で書く原稿だから、誰に頼むわけにもいかない。

とにかく、会社で書かないといけない原稿を書き終えて、片付けてクルマに乗り込んで帰る。帰ろうとする。

が、運転している間に、どんどん痛みが増して来た。

24時を越したあたりだったのだが、これは痛い。痛過ぎる。

この時間では救急病院に行くしかない、家に帰ってもしょうがない。このまま、病院に行こう。

と思ってクルマを止めて、病院を検索しようとするが、なにしろ痛くて、脳に意識がいかない。まともに検索もできない。

ともかく、ぜいぜい言いながら、2〜3件分かったことは、泌尿器科の病院は家から20kmぐらいあるってこと。痛みは増しているから、20kmも運転するのは無理かもしれない。

クルマを放置するわけにもいかないから、家までなんとか帰って、救急車を呼ぼうか。しかし、救急車が来るまで時間もかかるし、20km離れた病院に救急車で行っても、こんど帰りは電車で帰らなきゃいけない。これでは余計しんどい。しかも、今晩原稿を書かないと、締切的には致命的なことになる。

それと、どうやら深夜の救急病院に行っても、結局、痛み止めを処方されるだけのようだ。それでは時間と手間が面倒過ぎて、原稿的に厳しくなるのに、何も助けにならない。

というわけで、家に帰って座薬を使ってガマンすることにした。

一晩、苦しむ

痛い。
いくら、締切が厳しくても、この痛みの中で論理的に思考をまとめて文章を書く事は不可能だ。

根性だけではどうにもならないことがあるのを知った。

家に到着。

申しわけないが、寝ている妻を起して、事情を話し、して欲しいこと(着替えや飲み物の用意など)をしてもらえて、あとはソファに突っ伏したり、座ったりしながら、唸る。さすがにベッドルームに行くとうるさくてしょうがないと思うので、リビングでうんうん唸ってる。

ちなみに、年末の時は肋骨下端の中あたりが痛かったのだが、今回はだいぶ下。膀胱のあたりが痛くなっている。いや、どこが膀胱かは知らないが、いわゆる下腹部が痛い。つまり石の位置はだいぶ下がっているということなのだろうか?

4時頃に痛みが引いて、やっと寝られた。

さすがに、原稿はひと文字も書けなかった。

これは、明日は痛み止めを使いまくってでも、痛みを抑えて原稿を書かざるを得ない。

思えば、痛くなった3回とも、深夜に痛くなって、4時頃の痛みが収まってる。そういうものなのか?

翌朝、痛みが収まったので、起きて原稿を書きはじめる。自宅作業にしておいて本当に良かった(痛くなったら、いつでも座薬を入れたり、吐き気がしたら吐いたりできるから)。

翌日の昼と、夜中に原稿を書きまくって、なんとか締切には間に合わせることができた。

しかし、これ、もう一度痛みが来たらどうしよう……と思ったが、幸いにも痛みは来なかった。

結局、石が出たのか、出てないのか分からないまま、1カ月が経った。いったいどうなったのだろう?

(一応、これで終わりにしたい。続編がないことを祈るw)

(村上タクタ)

 

 

 

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結石闘病録・その3(2019年1月5日編)『見知らぬ、天井』

結石闘病録・その1(2018年12月30日編)
結石闘病録・その2(2018年12月31日編)
の続きです。

横浜の病院へ

結局、正月は「いつ痛みがぶり返すのか?」と、ヒヤヒヤしながら過ごした。

医者によると、石そのものが痛いわけではなくて、石のまわりの内蔵が炎症を起して痛くなるらしい。そんなわけで、石が流れたのか、流れてないのかは分からないけど、内蔵の漠然とした痛みは残る感じ。

鋭く傷む感じはないけど、「また痛くなるかもしれない」っていう残像が残っている感じだ。

ともあれ、年を越してから、痛みがぶり返すことはなく、正月休暇は終わり、クルマを運転して東京に帰ってきた。こういう長距離移動の時は座薬をアイスノンと一緒に保冷パックに入れて、持ち運んでいた。座薬は体温で溶けるらしく、冷やしておく必要があるのだ。冬だったから良かったけど、夏だと大変だなぁ。

救急病院で見てもらった時に、横浜に戻ってから病院に行くようにう言われていたので、近くの大学病院に行った。

めっちゃ長いこと待って、いろんな窓口を回って、尿検索と、レントゲン撮ってから診察。

レントゲンを見ながらお医者さん、「うーん、よく見えませんね」って。

いや、救急病院はCT撮って、めっちゃよく見えてたのに、なんで半日代わりで病院ウロウロして「よく見えませんね」って言われんなんの? 意味分からん。

CT撮ったらええんちゃうん? CT撮るの高いからと遠慮してくれたんやろうか? とはいえ、何にも分からないから、来た意味ないやん。新しい情報はゼロ。

1カ月後に、また来て下さいって言われたけど、マジこれで意味あるんやろうか?

その後、ほぼ1カ月は痛みは来なかった。

(続く)

(村上タクタ)

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結石闘病録・その2(2018年12月31日編)『結石の逆襲』

結石闘病録・その1(2018年12月30日編)
の続編です。

早く書かないと忘れちゃう(笑)

最初の痛みから12時間。痛みが帰ってくる

夜中、激痛にのたうち回ったが、一晩寝たら、けろりと直っていた。

これが鎮痛剤の成果なのか、それとも石の位置が変わったからは分からないが、実家にいる日程は限られているので、のんびりしているワケにもいかない。

この『痛くない時は痛くない』というのが、結石の特徴だと思う。喉元過ぎれば痛くないのだ。

というわけで、高3の受験生である息子(横浜においてきた)のために、娘(つまりお姉ちゃん)と学業の神様である北野天満宮に行って、絵馬を奉納するというタスクをこなさねばならない。

ちなみに、3年前には弟の方と天満宮に行って、姉の絵馬を奉納したから、そのお返しをしたいということなのだ。

クルマに乗って、北野天満宮に行く。

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ところが、天満宮に着く少し前から、腰が痛くなってくる。ヤバい。これは痛みが戻ってきた感じだ。

最初の痛みから、12時間ぐらい。鎮痛剤が切れたのか。腎臓から出た石が尿管を通って、膀胱に行ってしまえば、4mmぐらいの小さな石なので痛みはなくなると聞いていたのだが、これは痛い。膀胱に行ってなくて、単に鎮痛剤が切れていただけなのか?

しかし、痛みが本当にそうなのか迷ってるウチに天満宮に着いてしまった。なんとか乗り越えられるのなら、『絵馬奉納』というタスクはこなしてしまいたい。

というわけで、昨夜処方された飲み薬を飲んで(これはロキソニンらしい)しばらく休んでいたら、痛みも引き、天満宮にお参りもできた。

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帰りに、京都の街を少し歩いて、懐かしい同志社前店の天下一品でラーメンを食べたりする。

紅白を見ながら激痛に耐える

しかしながら、夜になるとまた激痛が帰ってきた。やっぱり、石はまだ流れてなんかいなかったのだ。

おりしも、12月31日。紅白歌合戦なんてやっているが、痛くてそれどころではない。痛みでじっとしていられなくて、貧乏揺すりをしたり、飛んだり撥ねたりする。

痛みの余りトイレに行って吐いてしまったが、天下一品のラーメンを戻すのはあまり気持ちのいい経験ではない(汚い話で失礼)。座薬の鎮痛剤を使うが、なかなか効果は出ない。

紅白歌合戦では、20年ぶりぐらいに僕らの前に姿を現したDA PUMPが「カモンベイベー、アメリカ!」なんて歌ってるが、それに合わせて飛び跳ねていたら、痛みで跳ねているのか、ノリノリになっているのか分からなくなった。

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痛みで飛び跳ねていると、Apple Watchは「ワークアウト中ですね?」なんて言ってくるが、違うのだ。痛いのだ。アップルのヘルスケアもまだまだだなと思わざるを得ない。

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痛みは波のように、強くなったり、ゆるくなったりする。緩んだ瞬間に、年越しそばを食べたり、Facebookに投稿したりしながら、年は明けて行った。これで、最初に発症してから24時間ぐらい。

結局、痛みに飛び跳ねながら、娘が見ていたジャニーズの年越しライブを見たりする。マリウスがステージの向こう側に落ちたりするが、こちらも痛いので、あまり他人の心配をする余裕がない。

結局、痛みが収まって眠りにつけたのはまたしても夜中の4時ごろだった。考えてみたら、夜に限って痛くなるな。そういうものなのか?

(続く)

(村上タクタ)

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結石闘病録・その1(2018年12月30日編)『ファースト・インパクト』

今年は週1で個人ブログを更新するとか書いていたのに、たった2週間しか、公約を守れなかった。

まぁ、ともかく書こう(笑)

実は生まれて初めて結石になったのだが、その激痛の日々から早一カ月。喉元を過ぎて、はやくも痛みを忘れつつあるので、記録をとっておこうと思う。

また、痛くなった時に、記録があれば何か分かるかもしれないし、もしかしたら、他の人の参考になるかもしれない。

まぁ、痛い時にブログなんて読んでる場合ではないんだけど(笑)

予兆

さて、痛みが始まったのは2018年12月30日の深夜。

その前々日28日に仕事納めがあり、29日は横浜の家で半日ゆっくりして、日が暮れてから東名高速を走り出し、30日早朝に京都の実家に着いた。そして、30日は年末恒例の餅つきの日だった。

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今どき、餅つきをする家も少ないかと思うが、我が家では餅つきをする。我々が50歳に近づいて、ようやく両親からバトンを受け継ぎつつあり、実家の庭で我々兄弟とその配偶者、子供たちで餅をつく。

つきたての餅は美味くて、きなこ、餡、大根おろし、納豆などで大量の餅を食う。

しかも、最後の締めは、もち米を蒸した釜の湯を使っての釜揚げうどんだ。

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麺類は、つけた時に水温が下がらない方が美味い。つまり、釜の水の量が多く、火力が強い方が美味いのだ。そんなわけで、ここでまたうどんを何玉か食う。炭水化物ダイエットは新年からまたあらたにやりたいと思う(笑)

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食い過ぎたのか、お腹が張った気がする。さらに、餅つきのせいか腰痛が激しい。しばらくソファーで休む。

風呂上がりの激痛

実家に兄弟家族が集まると、風呂の順番がなかなか回ってこない。女子供を先に……とかやっていると、オッサンに風呂の順番が回ってくるのは深夜1時頃になる。

風呂に入って身体が暖まってくると、しばらくして腰痛が、腹痛に変わってくる。

なんというか、腹の中の餅が風呂の温度で変性したのだろうか? 餅が腸のどこかで詰ってしまったのか、膨れ上がったのか、腸がどこかでねじれて詰ったのか。食べた物が詰っているのか? 腹が痛くなってくる。

激痛といっていい痛みになってくるが、なにしろ夜中の2時。どうにもならない。

食べ過ぎたものを吐けばいいのか? と思って、吐いてみるが何も解決しない。尾籠な話で恐縮だが、なんとか解決しようとしてみるが上からも下からも出しても、腹の膨れた感じ、痛みは一向に解決しない。

しかし、年末の実家に救急車を呼ぶのも派手派手しいしなぁ……。かといって、クルマの運転している途中にこれ以上痛みが激しくなったら、ちょっと危ない。

と痛みの中で朦朧としていると、

「兄ちゃん。あまりにもそれ、おかしいわ。病院行こう」と言って妹がクルマを出してくれることになった。妹は3年前に亡くなった祖母の介護でも、まだ小さい子供たちの子育てでもけっこう救急病院に駆込んでおり、様子が分かるとのこと。

救急病院1時間待ち

クルマで20分ほどの距離だが、途中で一度クルマを止めてもらって道端で吐いた。

生まれてはじめて、妹に感謝した。

病院に着いて、救急の窓口に行って、妹が病状を伝えて、申し込みの書類を書いてくれる。

僕は痛みでうめき声が出ちゃうので、他の人に迷惑をかけないようにというか、変だと思われないように、なるべく目立たないソファーを探して、そこに行ってうめいていた。

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受け付けが終わって待ってくれと言われるが、なんか風邪の人とかが4〜5人いて、一向に順番が回ってこない。

トイレ行って吐いたり、痛みで貧乏揺すりをしたり、うんうん唸ったりしてみる。

いや、救急ちゃうんか。こんなん待ってられへんって!

妹が「あの、かなり痛がってるんですけど、順番待たないいけないんですか?」と聞いてくれるが、「他の方も、救急でいらしているので……」と言われて戻ってくる。

まぁ、救急となるとなぁ。腕取れた人とか、心肺の動きが停った人とかも来るだろうから、それに比べれば、自分で歩いてきている腹痛のオッサンとか、優先順位は低いよなぁ。

トリアージ的には緑のタグだ。こりゃ順番は回ってこない。

そう考えると、黄色とか、赤とか、黒のタグって大変なことだなぁ……とか考えるけど、痛いものは痛い。もう出るものは上下出切ってるし、脂汗がダラダラ出てきて、真冬なのに暑くしてしょうがない。

そして、1時間ぐらいして、ようやくなんとか呼んでもらえた。

辱め

とりあえず、診察。

体温を計り、血圧を計り、2〜3話しを聞いて、だいたい想定はついたようで、「とりえず座薬を入れましょう」と言われて「横になってズボンを下ろして」と言われて、「ええ、そんなん恥ずかしい」とか思ってるウチに座薬を入れられてしまう。

痛くて、それが柔らぐなら、もうどうにでもしてな感じだが、恥ずかしいものは恥ずかしい。その後、CTスキャンを取って、点滴をしながら待つように言われる(すでに、このへんの順番はちょっと記憶があいまい。ああ、もっと早く書いておけばよかった)。

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痛みはこのアタリがピークだったように思う。たしか、少し余裕が出てきたのか、このあたりでFacebookに投稿してたりしたような気がする。

バカなことをと思うかもしれないが、少しは気が紛れるのだ。

痛みは波のように訪れるので、マシな時にコメントに返信し、痛くなると足をゆすりながら耐える。

結石人生のスタート

医者に呼ばれて、ようやく症状が分かる。

尿管結石なのだそうだ。腎臓で形成された結石が、尿管を通って膀胱へ向かう。その途中で周りの組織が緊張したり、荒れたりして、痛みを伴う。

結石って、体質的な問題だから一度なるとたびたびなるらしい。うう、いやだ……。

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写真撮っていいですか? と聞くと快く了解してくれる。いまどき、こうやってSNSに投稿したりする人も多いんだろうなぁ。

たしかに、右に石が見えて、その上の方の管が腫れている。これが痛いのだろう。

腎臓でできると腎臓結石。腎臓と膀胱の間だと尿管結石。膀胱から尿道へ行く時に傷むと尿道結石というらしい。

尿管結石の場合、小さくても傷むので、膀胱まで行くと逆に知らない間に出てしまうことが多いのだそうだ。よく言う『カンカラカン』と出てくるというのは尿道結石の場合。

石の直径は4mmで、このぐらいなら、水をたくさん飲んで流れ出るのを待つという。ええー、超音波で破壊とか、手術して取り出すとかしないのか。ガマンするだけ?

まぁ、後々だんだん分かるのだけど、切ったりすると当然そのダメージの方が大きいから、基本痛みに耐えて、流れ出るの待つような物らしい。命にかかわるわけじゃないから、基本的にお医者さんもシリアス度が足りない気がする。こちらの痛みに対して。

じきに、痛みがマシになってきて、薬が出て、点滴を抜いてもらって帰ることになる。

薬は、銀の弾丸のような座薬が5つと、飲む錠剤が5錠。同時には使わないが、座薬の方が効くらしい。しかし、座薬はどこでも使えるものでもないし、体温で溶けるので要冷蔵らしい。つまり、外で痛くなったら、飲み薬で耐えるしかない運用。家なら冷蔵庫に入れた弾丸を使えるというワケだ。

もう5時前。痛みはじめてから4時間。激痛に耐えて筋肉をこわばらせるからヘトヘトだ。

帰って、痛みもマシになってきたから眠る。

娘は痛くなる前に寝てしまっていたから、一晩激痛と戦った父の大変さを知らない。呑ん気なものだ。

翌朝、遅め、11時頃に起きたら痛みは引いていた。もう、膀胱へと流れてしまったのだろうか? それとも、鎮痛剤の効果なのだろうか?

これでひと安心……と思ったが、尿管結石はそんな甘いものではなかった。

(結石闘病録・その2(2018年12月31日編に続く)

(村上タクタ)