ロシアに対して、スコットランド圧勝
スコットランドが日本戦に主力を温存し、ロシア戦はそれ以外のメンバーを中心にスコッドを編成した……ということで、もしやスコットランドはロシアに苦戦するのでは……? などと思ったが、まったくそんなことはなかった。
スコットランドvsロシア 61-0
ということで、スコットランド圧勝である。
試合開始直後はロシアのプレッシャーも強く、「これはもしや……」と思わせてくれたが、かなりうっかりなミスによる2トライ、3トライ目が良くなかった。これにより、緊張感が切れてしまったらしく、スコットランドの圧倒的な試合になった。
7点差以内の負け……以上が条件
というわけで、いよいよ、日本とスコットランドの直接対決を残すのみとなって、日本の決勝リーグ進出の条件を考えるのはシンプルになった。
要は勝てばいいのである!
2015年に日本の決勝リーグ進出を阻んだ宿敵。過去の対戦成績は7戦全敗。前回のフォワード戦の敗北と、コツコツとキックを冷徹に決めていくグレイグ・レイドローの冷静な顔が思い出される。
いずれにしても、宿敵スコットランドを倒さねば前にはラグビー日本は前に進めないのだ!
といいつつも、一応現状のポイントを見てみよう。
直接対決となる、日本とスコットランドの点数差は4点。
つまり、勝てば文句なし。引き分けでも文句なし。
ただし負けてしまうと、同ポイントで並ぶ。同ポイントで並んだ場合、直接対決の勝者が勝ち残るということになっているので、この場合はスコットランドが選ばれる。つまり、敗北同ポイントなら、日本は決勝リーグには行けない。
ただし、7点差以内の負けでもらえる1ポイントがあれば日本の方が上回れる。つまり、日本は7点差以内の負けは許されるのだ。
しかし、その場合はスコットランドだけが4トライのボーナスポイントを取らないことが条件となる(日本も負けながらも4トライ以上取るという可能性もある)。
まとめると、日本が決勝リーグに進むための条件は『勝利、引き分け、7点差以内の負け(ただしスコットランドだけが4トライ以上を取った場合を除く)』ということになる。
それを考えると、ガッチリと守って、フォワード戦に押し負けず、タックルを雨あられと降らせて点を取られないこと……になるかもしれないが、日本は日本らしい戦いをして買ってくれればいいわけで、受け身に回らない方がいいのだろう。
この4年の集大成。今、日本ラグビーの歴史の転回点となる一戦。それがこのスコットランド戦だといえるだろう。
もっと複雑なことが起こる可能性
実は3つ、特殊条件がある。
ひとつはアイルランドの勝ち負け。土曜日12日のサモア戦でアイルランドが負けるようなことがあれば、アイルランドが予選プール敗退となる。そんなことはないだろうが。
もうひとつは、アイルランドが勝って、かつ4トライのボーナスポイントを取らなかった場合。その場合アイルランドは15ポイント。で、日本が負けたが7点差以内のボーナスポイントを取り、スコットランドも4トライのボーナスポイントを取った場合。この場合、3すくみとなり、互いの勝ち負けでも勝敗が決まらない。となると得失点差が問題になるが、現在得失点差ではこのパターンだと日本は敗北することになりそうだ。
最後に天候。荒天中止だと引き分けというルールだが、現在代替開催の可能性を探っているとも言われる。日本vsスコットランド戦、アイルランドvsサモアのどちらが中止になっても日本は決勝トーナメントに進める。
が、しかし、そんなことは誰も望んでないだろう。
スコットランドに勝利し、決勝トーナメントに進む。それが我々ファンの望みだし、日本代表が4年間目指してきた目標だろう。
13日夜。すべてが決まる。
(村上タクタ)