『ベイマックス』には、IoTやMekersな要素がいっぱい

『ベイマックス』を息子と見てきた。
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世間で言われる、『感動の名作』とか、『日本USの広告が違う』とかは割とどうでもよくって、興味深かったのはMakersやIoTな表現だ。

主人公の兄のタダシは、工科大学で、ロボットを研究していて、主人公ヒロも自分で電子工作をしていて、ロボットを作っており、マイクロロボットを研究して、最終的には神経トランスミッターで操作して何にでも変型できるマイクロロボットの集合体を作り、それが騒動のネタになる。
そこで描かれる世界観は、大企業ではなく個人が電子部品を組み合せ、プログラミングをして、技術を開発し、革新的な製品を産み出す、そのまんま『Makers』の世界観だ。
舞台となっているのは、サンフランシスコと東京のイメージが混ざり合った『サンフランシソウキョウ』という架空の街。
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本当にびっくりなのが、街がサンフランシスコにそっくりなこと。
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ヒロたちの家は、カステロ通りあたりの交差点に似てるし、大学の研究発表会を行なう場所はカリフォルニア科学アカデミーっていう場所に似てるし(どっちも同じような場所がいろいろあるのかもしれないけど)、路面電車の走る場所もそのままだ。
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ここまで、サンフランシスコにそっくりなのに、そこに東京をオーバーラップさせているのが興味深い。
IoTやクリエイティブ、自由な雰囲気、そしてその反対側にあるアステリア・クレイやキャラハン教授が象徴する『大人のビジネス』はサンフランシスコから持ってきているんだけど、東京から持ってきているのは、ギークシティ、オタクシティとしての東京と、エキゾチックな雰囲気だ。
それにしても、ディズニーは、ラセターは、なぜここで東京を持ってきたのだろう。
日本では、アジアの諸外国に追いつかれ、経済的にも技術的にも追い越されたような敗北感が蔓延しているが、テクノロジーがクリエイティブである街として、まだまだ捨てたもんではないということなのではないだろうか? オタクシティ秋葉原があり、DMM.makeみたいな場所があり……。
単純にディズニーの持ってたイメージなのかもしれない。でもそこが、香港でも、ソウルでも、台北でも、上海でもないんだから、僕らはまだまだがんばんなきゃいけないんじゃないだろうか?
(もちろん、原作のBig Hero 6の舞台が日本だったっていうところが一番大きいと思うが)

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